中川義仁 自己紹介へ

高気密高断熱の家だからこそ、こだわりたい内装仕上げ材(前編)

2020/08/17(月) NAKACHUの家づくり

日々の業務に追われてなかなか進みが遅いですが、弊社事務所のリフォーム、少しずつ進んでいます。
大阪・枚方で高気密高断熱の注文住宅を建てる、中川忠工務店の中川義仁です。

壁には、ずっと塗りたいと思っていた、自然素材100%で安心安全、かつ、高機能の優れた壁材、“深呼吸”を施工しました。


【左官職人が塗る深呼吸 施工中】

高気密高断熱で建てるからこそ、室内の仕上げ材にもこだわりたい

◎気密性が高くなると家のスキマが少なくなる・・、その結果出てきた問題とは

省エネでも快適な室温で暮らすために、大切な家の断熱性や気密性。

気密性でいえば、昔の日本の住宅はスキマがたくさんありました。
昔は、「いかに夏を涼しく過ごせるか」に重きをおいて家づくりが行われていたため、風通しよく作られていたんですね。

しかし、今はスキマ風が入る家は冬はとてつもなく寒いのが大きな問題になっています。
しかも、今の夏は風が通るだけでは家の中の涼を保てるような環境にはなく、逆にスキマがあることによって室内に熱が流入し冷房が効きにくく暑くなってしまいます。

だからこそ、のスキマをいかになくすか(=気密性を高める)が重要視され、近年は気密性を高める家づくりが行われています。

しかし、住宅の気密性が高まると、思わぬ問題が発生しました。
それが、シックハウス症候群です。

◎誰にでも発症する可能性がある、シックハウス症候群

シックハウス症候群は、住宅の高断熱・高気密化が進むにつれて出てきた病気です。

あちらこちらで化学物質に触れることが多くなった現代。
家の中は、建材などに含まれる化学物質、石油ストーブやガスストーブ、殺虫剤等の使用など、化学物質や一酸化炭素、二酸化炭素や窒素酸化物などの汚染物質によって、空気が汚れやすくなっています。

また、家の中に余分な湿気がたまると、カビやダニが繁殖しやすくなります。

昔の気密性が低い家では、家にスキマが多くありますから、室内の空気が自然と抜けて外の新鮮な空気と入れ替わるようになっていました。
しかし、気密性の高い家は家のスキマが少ないので、定期的な換気を怠ると室内の空気が循環せずに空気が汚れやすくなってしまいました。

また昔は、家の中の風通しが良いのに加え、無垢材、土壁、障子など、ほぼ自然素材を使って家づくりが行われていました。
化学物質を含むものもほとんどないため、室内の空気は汚れにくい。
加えて、自然の恵みである木や土は、呼吸しているため、自然に湿度を調整してくれたり空気を浄化する効果もあります。
つまり、昔々の家は、湿気もたまりにくく、空気も汚染されにくかったんですね。

一方、空気が汚染されやすくなってしまった現代の家では、目がチカチカする、頭痛、吐き気、鼻水、湿疹など、様々な不調を訴える方が増え、「シックハウス症候群」という病名がついたわけです。

◎気密性が高い家は、実は家の中の空気をキレイに保ちやすい

この病気を予防するために、今の住宅は、24時間換気システムといって、定期的に家の中の空気を換気してくれる機械の設置が義務付けられています。
(だから、換気システムのスイッチは常に入れておきましょう~)

つまり、汚れやすい室内の空気を遅滞なく換気できるようにして、空気が常にキレイに保たれるような家づくりが重要だということです。

そして、換気することによって家の中が寒くなったり暑くなったりすることを予防するために、換気システムは熱交換タイプの設置がおススメ。
特に冬は、換気で家が寒くなるというお悩みをお持ちの方も多いので、換気によって室温が影響されにくい熱交換タイプの換気システムなら、冷暖房コストの削減にも貢献してくれます。

 また、現代は外の空気の汚れも心配ですから、換気システムの給気口に外気清浄機を取り付けることによって、室内に入る空気をキレイにすることができます。
外気清浄機の設置は、余分なスキマがない気密性の高い家に設置するからこそ、家の中に入る空気をキレイに保つという役割を果たすことができます。

従って、余分なスキマが少ない気密性が高い家は、家の中の空気をキレイに保ちやすいとも言えます。

◎ 室内で空気を汚染しない工夫を

外から入ってくる空気は、外気清浄機の設置によってキレイにすることができます。
問題は、室内で発生する化学物質などの汚染物質です。

ヒトが吐く二酸化炭素や化学物質などの汚染物質も、換気システムによって遅滞なく排出されていきますが、気密性が高いからこそ、できる限り室内で使用する建材などにも気を配ることによって、できる限り空気の汚染を抑制する手助けとなります。

・できる限り化学物質を含む建材を室内の仕上げ材に使わない
・化学物質が発生しやすい殺虫剤や芳香剤などを使わない、置かない
・カビやダニの発生を予防するために、湿気をためない
・家の中の空気の流れを良くする など

シックハウス対策のために、換気基準が定められただけでなく、より安全な建材を使用するようにクロピリポリスの使用禁止や、ホルムアルデヒドの流入を防ぐ措置の義務化など、内装制限も設けられました。

昔に比べると、建材の安全性も高まってきていると感じます。
しかし、より安全に体にやさしい住空間にするためには、やはり100%の自然素材をおススメしたい。

また、室内の仕上げ材に自然素材を使うことは、様々な健康効果があります。

たとえば、自然素材である無垢材は、木が持つ森林浴効果によって、住む人にやすらぎや落ち着きを与えてくれます。
自然素材には、空気をキレイにする効果や湿度を調整する効果もあります。

空気は目に見えませんが、ずっと暮らしていると心地良さの違いは感じていただけると思います。

シックハウス症候群や化学物質過敏症などのアレルギー諸症状、不定愁訴などは、原因究明や対策が難しいうえに、体調に不調をきたしてしまうことがあります。

毎日を元気に過ごしていただくためにも、過ごす時間が長い家は健康の礎であってほしいと願います。

大変前触れが長くなってしまいました。
だからこそ、おススメなのが、100%自然素材で安心、安全な優れた高機能内装塗材、深呼吸です。
多くの方に、この素晴らしい内装材を知っていただきたいという想いも込めて、今回、“深呼吸”を事務所の壁に採用しました。
(後編へつづく)

 

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