中川義仁 自己紹介へ

真冬でも暖房をほとんど使っていないのに、なぜ室温は20℃前後を保てるのか?

公開日:2026/02/28(土) 更新日:2026/02/28(土) NAKACHUの家づくり性能改善リフォーム

中川忠工務店が手掛ける、

パッシブハウスや高断熱高気密住宅。

「高断熱高気密だから暖かいんですよね?」

よくいただく言葉です。

でも実は、
“暖かい”というよりも

温度が下がりにくく保温性が高い
という方が正確かもしれません。

中川忠工務店の中川です。

パッシブハウス


■ 実際の室温データ

こちらは、先日計測した西宮パッシブハウスの、

2026年2月3日から2月9日の室温の実測データです。

パッシブハウス実測データ

一番下のグレーのラインが、外気温(平均約5.9℃)。

リビング、サニタリー、主寝室、子ども部屋、それぞれで計測していますが、

グラフをご覧いただくと分かります通り、室温は20℃前後を安定して保っています。

(リビングの平均室温は、約20.7℃)

 


注目したいのは、

その暖かな室温を保つために、暖房を多く使っているのではないということ。

西宮パッシブハウスの空調計画は、

  • 夏は、2階のエアコン1台
  • 冬は、1階のエアコン1台

で、家中を快適に保つ計画。

その計画通り、冬季、2階のエアコンは動いていません。

パッシブハウス検証データ

強い寒波が到来した日も、

一般的な住宅では、30~40kWh消費するところを、

西宮パッシブハウスは、約19.5kWhと、

約40~50%の削減!

この差でいうと、およそ年間3万円ほどの光熱費の差がでます。

30年間にすると、約80万円になります。

また、寒波の到来した、2月9日に注目して、空調のエネルギー収支をグラフ化してみました。

エネルギー収支:パッシブハウス

外気温が、-1.1℃まで下がった日の実測データです。

  • 太陽光発電量は、約7.26kW。
  • 空調のエネルギ-消費量は、約2.21kW。
  • 空調自給率は、328%。

リビング


328%がどのような状態かといいますと、

例えば、

・暖房、一種換気で使った電気が100とすると、

・太陽光でつくった電気は328

→使った分をまかなうどころか、228%があまる状態。

つまり、

✔ 暖房は“実質無料”

✔ さらにほかの家電にも電気が使える

✔ 電気代高騰の影響を受けにくい

ということになります。


■ なぜ、暖房をたくさん使わなくても暖かさが保てるのか?

理由は大きく3つあります。

① そもそも熱が逃げにくい

家の熱の多くは「窓」から逃げます。

断熱性能(UA値)を高め、
窓の性能をしっかり確保すると、
室内の熱は外へ逃げにくくなります。

魔法ではありません。

逃げないから、下がらない。

パッシブハウス


② すき間がない(気密性能)

どれだけ断熱しても、
すき間があれば意味がありません。

気密性能(C値)が低いと、

  • 暖めた空気が抜け
  • 冷たい空気が入り
  • 温度ムラが起きます

高気密にすることで、
室温は“均一”に保たれる、大事な土台ができます

だから体感もやわらかい。

パッシブハウス


③ 太陽の熱をきちんと取り込んでいる

冬の太陽は、実はとても優秀な暖房です。

南面の窓から入る日射熱を
きちんと計算して設計すると、

昼間に取り込んだ熱が
夜までじわっと残ります。

これが、冬の日射取得でとても重要なポイントです。

パッシブハウス


■ だから“ガンガン暖房”にならない

一般的な住宅は

寒い

暖房を強くする

暑くなる

消す

寒くなる

この繰り返しです。

でも、断熱・気密・日射取得が整っていると

大きく上げる必要がありません。

少し補うだけで十分。

だからエネルギー消費も抑えられます。

書斎


■ 室温が安定している家は、体にやさしい

温度差が小さい家は、

  • ヒートショックのリスクを減らし
  • 血圧変動を抑え
  • 睡眠の質も安定します

暖かい家というより

「穏やかな家」

と言ったほうが近いかもしれません。

パッシブハウス


■ 数値は正直です

「パッシブハウスや高断熱高気密住宅って、

結局、普通の住宅とどう違うの?」

というご質問は、本当にたくさんいただきます。

その答えが、この実証データです。

 

  • 室温
  • 湿度
  • 消費電力

 

何となくではなく、

データで説明できるように努めています。

パッシブハウス


■ 伝えたいこと

デザインも大切です。
間取りも大切です。

でも、

  • 朝起きた瞬間の空気
  • 冬のトイレの温度
  • 夜中の室温の安定

それは、
完成してからでは変えられません。

そのことを、多くの方に知っていただけたら嬉しく思います。


■最後に

PHJ15周年記念フォーラムにて、

今回、実測データをご紹介しました、

『リノベーションでつくるパッシブハウス 西宮の家-Casa Maria-』について、

お話しする機会を頂きました。

PHJ

テーマは、「新築、戸建ての脱却なるか」

(詳しくはこちらのブログをご参照ください)

一般の方もご参加いただけますので、

ご興味がおありの方はぜひ、お申し込みくださいね。

(お申し込みなどのお問い合わせは弊社までお気軽にどうぞ。お問合せはコチラ

 

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