家を快適にするために大切な「気密施工」

こんにちは!

住まい手と一緒に楽しんで建てる家作り。
暑い夏も涼しく過ごせる家。冬もぽっかぽかで一年中快適な室温で暮らせる家が得意な、枚方市にある中川忠工務店の伝道師、中川義仁です。

先日、インテックス大阪で開催されていたKENTEN(建展)へ行ってきました。

KENTENとは、西日本最大級の建築建材・住宅設備総合展。
安心で豊かな生活環境の未来へ
をテーマとしたKENTEN。
最新の建築材料や建築設備の新製品や最新トレンドが集まる展示商談会。

私は、こういった展示会へ行く機会を大切にしています。
住宅業界の技術も日進月歩。
日々進化しています。

お客様に、その時にできる最高の技術を。
そして、新製品を含め、出来る限りお客様のご要望や夢が叶う家づくりが出来るように、
それぞれに合った製品のご紹介ができるように。
まずは、自分が知らなければならない。
建築の知識をいつも深めていられるように努めています。

KENTEN
たくさんのブースが出ています

KENTENでも一番力を入れて見たのが、住宅の「性能」のこと

今、やはり一番気になるのが
住宅の「性能

 

ずっと安心して健康に。
快適に過ごせる家をご提供できるように。

当たり前ですが、出来り限り性能の良い家作りをしたい。
そして、家を建てる方が建てた後に悔やむことのないように、
家の性能の大切さ」を、
これから家を建てようとされている方にしっかりと伝わるように伝えることも非常に重要だと考えています。

知らないからって放っておくのではなく、
包み隠さずきちんと大事なことを説明したい。

 

高性能な家づくりのために必要な3つのこと

 

性能の良い家=快適で健康に安心して暮らせる家
建てるために非常に重要な要素が主につ。

◎断熱性
◎気密性
◎換気システム

 

今回は、その中でも「気密性」がいかに大切なのか、を日本住環境株式会社の方が
ショートセミナーをされていらっしゃいましたのでその内容をご紹介いたします。

日本住環境株式会社さんの「気密性」の話

気密性が低いと、いくら断熱性能を上げても意味がない?

無気密な住宅は、無断熱だといって良いほど実は気密性って重要です。

気密性って、どれだけ家の中が密閉空間になっているかってこと。
できるかぎりスキマ風が家の中に入ってこないようにすることで、
家が外気の影響を受けにくくするのです。

気密性が悪かったら、夏は暑い空気がスキマを通って部屋の中に入ってしまい、結果部屋の中が暑くなる。
冬は逆に、寒い外気が部屋の中に入り込み、部屋が寒くなる、というわけです。

 

わかりやすい温度差がこちら。
写真は左側が気密性の低い住宅、右側が気密性のしっかりとした住宅。
冬、寒いスキマ風が入ってくることで、
これだけの温度差が出ています。
(青色が温度の低いところを表し、右側が温度の高いところを表します)

赤外線サーモカメラを使った部屋の温度の様子(日本住環境株式会社より引用)

 

このように、住宅が寒いのは断熱性だけじゃなく、
実は家の「スキマ」が非常に大きな影響を与えているんです。

気密性の低い家は、知らず知らずのうちにスキマから冷たい外気が入ってきています(例:冬)

冬の部屋の中の低温状態が、いかに私たちの健康に悪い影響を与えるかについては
何度もこのブログでご紹介してきました。

◎参考記事
怖いヒートッショックによる家庭内事故 
・ヒートショックとは?

あたたかい室内から寒い廊下、脱衣場、浴室、トイレなどに移動することにより、
血管が縮み血圧が上昇。
その状態でたとえばあたたかいお風呂につかると、一気に血管が広がり、急激に血圧が低下。
この血圧の急激な乱降下が、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞などの重篤な病を引き起こす原因となるのです。(ヒートショック)

気を付けたいヒートショックによる家庭内事故

また、冬ってエアコンの暖房が効きにくいって思われたことありませんか?

それは、家の「気密性」が原因かもしれません。

エアコンの暖気の広がり方の違い

といいますのも、気密性が低い部屋の中は、なかなかエアコンの暖房ではあたたまりません。
エアコン周辺はあたたかくなってきても、エアコンから離れた床の温度は低いまま。
さらに廊下はもちろんエアコンの暖気が届かないので冷たい。
特に壁と床の接合店は温度が低いことが多いです。
これは、やはり、住宅の気密性が低いことによるスキマ風が入ってきていると考えられます。

そのため、部屋の中の寒さを解消するために、エアコン暖房に加え、ファンヒーターやコタツを置く、などのたくさんの暖房器具が必要になってしまうわけです。
それでも暖房器具から離れた場所は温度が低く、なかなか均一に部屋があたたまることはありません。
また、暖房費のランニングコストが多くかかってしまう原因にもなります。

気密性が低い家の暖気の様子

一方気密性の高い住宅はどうでしょうか。
気密性が低い住宅だと、あまりに寒いのでエアコン暖房に加え、コタツも置いていましたが、
気密性の高い住宅は暖房の効きが良いため、コタツは一切使っていないとのこと。
冷たくなりがちな床も、エアコン暖房だけで21℃保つことができ、ムラのない快適な室温にすることができます。

家の気密性が高い家の暖気の様子

このように、家の中にスキマがあると、エアコンは暖房としての機能を果たさなくなってしまいます。

気密性が低いと換気システムが正常に作動しなくなる

また、住宅の気密性は、家の換気にも大きな影響を与えます。
気密性が上がった今の住宅では、24時間換気システムの設置が義務付けられています。
常に新鮮でキレイな空気で家中を満たし、二酸化炭素などは遅滞なく家の外に排出できるように。
このスムーズな換気システムが、今の家づくりでは非常に重要な要素といえます。

この換気は、給気と排気で成り立っています。
良いバランスで給気と排気を繰り返すことで、家の空気をキレイに保つことができます。

しかし、気密性の低い住宅は、この「給気・排気」という行為がスムーズにできません。
なぜなら、スキマが多いため、換気システムを通さず給気・換気をしてしまうのです。
その割合約83%。
換気システムがほとんど機能しなくなります。

 

しかし、スキマ風ながらも換気と給気ができているんだったら問題ないのでは?
と思う方も多いかもしれません。

実は、換気システムは、私たちの健康にすごく大切な役割を果たしているのです。

その主な役割が次の2つ。

1、空気をキレイにしてくれている

今は、春になったら花粉、PM2.5など。
通年を考えても外気は空気汚染物質が含まれていたり、排気ガスの影響を受けていたりと空気が汚れてしまっています。
そこで、換気システムの高性能な循環フィルターを通すことにより、有害な物質を除去し、空気を新鮮でキレイにしたもののみ
家の中にいれるのです。

そうすることで、常に新鮮な空気が家中に充満し、アレルギーや喘息等の発症を抑制したりすることにもつながります。

(※換気システムの種類にもよります。また、換気システムの定期的な掃除やメンテナンスも必要です)

 

2、余分な湿度を家の中にいれない

家づくりで、非常に気を付けないといけないポイントの一つが結露です。
結露は、通年起こりうる可能性があり、寒い冬は窓や玄関などをぐっしょりと濡らし、
夏は、気付かぬうちに壁の中が結露することもあります。

その、結露を抑えるために非常に大事なことが、
余分な湿気を家にいれないこと・家の中にたまらないようすること

今の梅雨時期は想像しやすいと思いますが、外気は多くの水蒸気を含んでいます。
その湿気の多い空気が家の中に入り込むことは、家の中をジメジメさせるたけでなく、
結露やカビ、ダニの発生をも助長させてしまいます。

そこで、きちんとした換気システムを導入しておけば、外気を直接家の中に入れることなく暮らせるため、
余分な湿気を家の中に入れることの抑制につながるわけです。

 

このように、健康で安心して長く暮らせる家づくりには非常に重要な、「家の気密性と換気システム」。

 

気密性を上げるには、
天井、屋根、壁、床、あらゆるとことに注意しながら施工する必要があります。

 

まとめ

家の気密性が低い(スキマがある)と
・室内の温度が低下する
・ヒートショックによる事故が起きやすくなる
・エアコンが暖房としての役割を果たさない
・24時間換気システムが機能しない
・健康を害する恐れがある

などの弊害が出てきてしまいます。

 

しっかりとした気密施工で、
家を建てた方が後悔しない家づくりを行っていきたいと思います。

KENTENに行って、改めてそう感じました。

本日は以上です!

 

・高性能な家作りについてはこちら
パッシブハウス ◎高気密・高断熱

 

◎夏は涼しく、冬はぽかぽかあたたかい。
一年中快適な室温で暮らせる家作り。
株式会社中川忠工務店
大阪府枚方市長尾元町6丁目52番7号
お問い合わせはお気軽に 
TEL072-857-6138

 


中川忠工務店は、パッシブハウスジャパン会員です。